【自然農】畝の幅(サイズ)はどのくらいがいいのか

もう自然農をやっていません

これを書いている2024年9月時点で、あさみえんでは、川口さんの提唱しているような自然農のやり方を行っていません。

ですから、自然農を紹介する本などに書かれているような畝立ても、現在は行っていません。

むしろ、以前作った畝をせっせと崩しているくらいです(高低差が作業の邪魔なのです)。

ですが、畝の幅や高さについては、色々試してきましたので、その時の経験をこちらにまとめておこうと思います。

畝の幅

私がこれまでに作ってきたいくつかの畝幅について書いていきます。

0.8m幅

畝幅が狭いので、手作業での草刈りがやりやすかったです。

1m以上の幅があると、両サイドから手を出さないと畝全体の草を刈れないのですが、0.8mくらいですと、片側からでも、畝全体の草を刈ることができました。

ただ、やはり狭いです。

畝幅0.8mで溝を切ると、実際に畝として使える平らな部分は0.4~0.5m程度です(残りは傾斜のため、栽培に使えません)。

ですので、必然的に1畝1条(ギリギリ2条?)の作付けになります。

1m幅

私がいちばん使いやすいと感じたサイズでした。

草刈りがしやすく、かつ葉菜類などそんなに大きなものでなければ、1畝2条ほど作付けできます。

手で草をかき分けて点まきするのであれば、1畝3条も可能です(にんじんとか)。

ですが、自然農によくある、鍬でまき溝を作って筋まきする方法だと1畝2条が限界だと感じます。

鍬を使ったときに溝の両サイドに土が寄ってしまうのですが、この寄った土が、まき溝を潰してしまうことがあるためです。

1.2m幅

「畝幅は広い方が使いやすい」と本で読んだり、動画で聞いたりして、最もたくさん作った畝幅でした。

確かに、1m幅と比べて、1畝3条も容易に取れますし、上手くやれば4条も可能です。

ただ、草刈りが大変だと感じました。

畝が広い分、畝の中央部分の草を刈るのに、腕や身体を伸ばさないといけません。それも作物を避けながら。

0.8~1m幅でしたら、そんなに身体を伸ばす必要がありませんし、避ける作物も1条程度です。

ですが、1.2m幅ともなると、3~4条で作付けますから、避けなきゃいけない条数が増えます。

文章だと「そんなこと?」と聞こえるかもしれませんが、実際にやってみると、地味に効いてきます笑

1.8m幅

つるものを育てるのに便利だと聞いて、試してみたことがあります。

ですが、私は使いにくいと感じました。

草刈りを始めとした、諸々の作業がやりにくいです。

これを読んでいる方の中にも「畝上はあまり歩きたくない」と考えている方がいらっしゃると思います。私もそうでした。

ですが、畝幅が1.8mもあると、畝上に乗りださないと、絶対に畝中央を触ることができません。

それでもなるべく通路側からアクセスするよう、身体を伸ばして頑張ろうとするのですが、それが疲れます。

もし今の私が、自然農で紹介されているような畝を作ってつるものを育てるのであれば、まず1m幅で畝を作り、作付けは畝1本ごとに行うようにします。

例えば、ABCDE…と畝が並んでいたら、ACEの畝に作付けして、BDはつるが伸びる場所として空けておく、こんなイメージです。

以上、畝幅の話でした。

参考までに、現在は全て平畝で、畝幅0.8m/通路幅0.8mくらいが多いです(自然農とはかけ離れた、バリバリ耕起するスタイルを取っていますが)。

畝の高さ

最後に、畝の高さについて。

色々なところで言われている話ですが、結論は「その畑、その場所の水はけのよさによる」です。

畝立てをしていた当初は、何も分からなかったので、とにかくスコップ1回ですくえる分の溝を掘っていました(25~30cm)。

ですが、のちに「あさみえんの畑はどこも水はけがよい」ということに気付き、溝なんていらないのでは?と思うようになりました。

確かに、

  • 畝の位置を明示できる
  • 溝に立つことで相対的に畝上が高くなり、手作業がしやすくなる

という利点はありました。

ですが、今となっては、過去に作った溝が邪魔で仕方ありません汗

もちろん、水はけの悪い畑は、溝を切って排水を図る必要があるとは思います。

畝の高さの話は以上です。

以前の内容

※以下は、以前このページに書いてあった内容です。まだ自然農について色々試行錯誤していた段階の迷いがよく表れています。

竹内さんの本では畝幅1.0~1.2mを推奨している。

川口さんの本では様々な幅の畝が登場する。

どちらが良いのかで2年ほど悩んだ。

結果、ひとまずあさみえんでは畝幅1.2m(通路幅0.4m)を基準にすることにした。

畝はやや広めにとり、通路は歩くのに不自由しないレベルに狭くする。

竹内さんの本では、通路幅0.8mを推奨していた。

しかし実際作ってみると、通路幅0.8mは広すぎる。こんなに要らない。

0.6m、0.5m、0.4mと3種類の幅で通路を掘ってみて、0.4mが最も使い勝手が良いと感じた。

また、畝幅1mでも作ってみたがやはり狭い。

まき筋を2条取ると、畝の際まできてしまい作業がしにくくなる。

畑のスペースが限られている場合は1mで作るのもありかもしれない。

畝幅が広いと、同じ2条まきでも、前作とは少しずらして条を取ることが出来るとのこと。

そうすることで、前作の場所を休ませることが出来るとのこと。