耕作している人紹介
あさみえんの浅見です。2020年1月頃から畑に出ています。
それまで農の経験はほぼゼロ。
「ほぼ」としたのは父の植木(根巻)を多少手伝った経験があるためです。
野菜の栽培などは一切したことがありませんでした。
素人スタートと考えていただいて相違ありません。
高校は普通科、大学は経済学部でやはり農とは無縁でした。
2019年に父が亡くなり、他に耕作できる人がいなくなったため、嫡男であった私が畑に出るようになったという経緯です。
自然農(自然農法)との出会い
いちばん最初のきっかけは種袋の注意書きでした。
確か大学3年生くらいの頃だったと思いますが、こんなことがありました。
→5月だ!せっかく畑あるしスイカ育ててみたい!
→種買ってきた!まいてみよう!
→種袋「植え付け〇週間前までに㎡あたり石灰〇g、化成肥料〇gを施す」
→「エ、ナニコレワケワカラン…」
→「本当にやらなきゃいけないの?」
→「いや、そんなことやらなくても育つ方法ってあるんじゃないの?」
→『肥料 いらない 育て方』とかで検索
→自然農法なるものの存在を知る
これが自然農法との初めての出会いでした。
要は、5月のGWころに思いつきでスイカを育ててみたくなって(ちょうど目の前に畑あるし)、適当な種を買ってみたら、種袋の後ろにごちゃごちゃ書いてあって「うへぇ」ってなった、という話です(笑)
その後、自然農法を特集した雑誌?のようなものが手に入れ、そこで自然農や炭素循環農法なんかの区分があることを知りました。
畑の紹介
来歴
今から約360年前(江戸中期)に、地方から移住してきたご先祖さんらが開拓したのが始まりと聞いています。
徳川吉宗が享保の改革で新田開発を奨励していたので、そのころと思われます。
私の曽祖父(ひいじいさん)の代までは野菜の栽培をしていたようです。
ですが、祖父と父の代に植木屋に転向。
そして二人の没後、2020年からまた野菜の栽培に戻りました。
面積は約7000㎡。幅20m×長さ350mの南北に長細い畑です。
今でこそ無肥料無農薬での栽培に挑戦していますが、私が畑に出る2020年以前は、化成肥料も除草剤も殺虫剤もトラクターも普通に使われている畑でした。
初期の状態(2020~2021年)
>2020年以前は、化成肥料も除草剤も殺虫剤もトラクターも普通に使われている畑
だったからだと思いますが、そこから1~2年はまともに草が生えませんでした。
やはりトラクターによる耕うんと化成肥料が草の生えない環境を作ったのだと思います。
自然農関連の本では「土が裸にならないように枯れ草を載せておきましょう」という文言がよく見られますが、畑に出た当初は、その草がありませんでした。
これは自然農に取り組み始めた人にありがちな話なのかもしれませんね。
畑に草が生えていないので、畝を立ててもかける草がありませんでした。
ただでさえ畝立てして土を動かしているのに、その上を被覆するものがないですから、土はドンドン乾燥していきました。
(元々水はけのよい土/土地だったというのも大きいです。)
もう一つ、私を悩ませ続ける問題がありました。強風です。
これはうちの畑特有の問題なのかもしれませんが、季節によって南北に非常に強い風が吹きます。
強風の何が問題なのかというと、土の乾燥を加速させていくのです。
畝の土は草で被覆されていない裸の状態ですから、強風によってドンドン乾燥していきました。
乾燥し過ぎて困るので、なんとか畑中から草をかき集めてきて畝上に置いておくのですが、これがまた風に飛ばされるのです(笑)
ですから、2020年・2021年の冬は
強風→土が乾く→防ぐために草をかける→風で飛ぶ→土が乾く
の地獄ループでした。
2022年
諸々転換期になった年だったと思います。
畑のあちこちに緑色が現れるようになりました。
茎の太い、固くて強い草が多いですが、そんな草でも生えてくれるのはありがたかったです。
草が生えるようになった理由は、2020~2021年の活動の成果ももちろんあるとは思うのですが、いちばん大きかったのは「おがくず」だと思っています。
実は、この年(2022年)からおがくずをいただけるようなりました。
おがくずというのは、ひのきや杉なんかを細かくパウダー状に砕いたものです。
それをとあるお店から引き取らせていただけるようになったんですね。
そしてちょうどそのころ炭素循環農法を知り、おがくず=炭素分=微生物のエサとして活用できる気がしたので、それらを畑の色んなところに混ぜ込みました。
そしたら畑の色んなところからブワッと草が生えるようになったのです。
おがくずの効果が顕著に表れたのは畑の南側でした。
それまで乾燥続きで草もろくに生えなかった場所におがくずをたらふく載せておいたところ、春から夏にかけてもっさり草が生えてくれました。
そういう経験があったため、2022年→2023年の年始にかけて畑の随所におがくずを仕込みました。
2023年
種をまいたり、苗を植えたりする前に、その場所の土とおがくずを混ぜておくと非常に良く育つことが分かりました。
執筆中。
緑肥について
川口さんの提唱される「自然農」のやり方とはズレてしまうのですが、あさみえんでは畑の一部で緑肥を使用しています。
自然農本来のやり方(という書き方は不適切かもしれませんが)であれば、畑に自然に生えてくる草に任せるべきなのだと思います。
ですが、畑をめぐる諸々の環境を考慮し、現在は草の生えの弱い箇所に緑肥の種をまいています。
2022年の夏までは、緑肥の目的は地面の被覆でした。
ですが炭素循環農法を知り「炭素分」というとらえ方を知ってからは、畑の一部で「すき込む」動作も行っています。
私がこのウェブページで「自然農”的”」と濁して書いているのは、こういった緑肥や(一部果樹に)ビニールマルチを使用していることが理由です。