無施肥栽培の仕組み

無施肥栽培の仕組み、つまり、なぜ肥料を与えないのに作物が育つのか?について説明します(現時点ではまだ仮説段階です)。

無施肥栽培と植物の生長

植物はそのポテンシャルを十二分に発揮させるには、無施肥栽培が最適と考えています。

共生関係

ご存知の方もいるかもしれませんが、我々人間が無数の微生物と共生関係を築いて生きているように、植物も微生物と共生関係を築きながら生きています。

私が着目しているのは、土壌における共生関係。

植物は光合成で得た炭素(糖)を微生物に渡します。

そして微生物は、植物の成長に必要な要素(水やミネラルなど)を土壌中から探し運んできてくれます。

これが植物と微生物の共生関係です。

野生の草木

野山や道端に生えている草木をイメージしてみてください。

彼らは、人から水や肥料を与えられることはありませんが、元気に育っています。

なぜこんな育ち方が可能になるのでしょうか?

それは、草木と微生物が共生関係を築いているからです。

人が水や肥料を与えなくても、微生物が水分や養分を運んできてくれます。

だから、野山や道端の草は人の助けがなくても逞しく生きていけるのです。

その原理を活用しているのが、無施肥栽培です。

無施肥栽培と共生関係

では、無施肥栽培と共生関係はどうつながってくるのでしょうか?

無施肥とは読んで字のごとく、肥料を施さないことです。

「肥料をあげた方がよく育つんじゃないの?」と多くの方は思われるはずです。

ですが、必ずしもそうとは言えないのです。

むしろ肥料を与えることにより、植物の健全な成長を邪魔してしまうこともあるのです。

それはどうしてでしょうか?

ここに「微生物との共生関係」が関わってきます。

先ほど、

  • 植物は炭素(糖)を微生物に渡し
  • 微生物は植物に水分やミネラルを渡す

と説明しました。

「肥料」正確に定義しようとすると難しいのですが、窒素/リン/カリウムなどの養分を直接植物に与えるもの、と考えてください。